1.最期の時間を過ごすからこそ
ホームページをご覧になって、お母様のお葬式に来てくれるお坊さんを探されていたF様。
電話の第一声は「お坊さんはどんな人がくるのですか?」と心配なご様子。唐突のご質問でしたので、理由を尋ねると数年前にお父様を亡くされた際に葬儀社からとても立派なお寺の住職を紹介されたそうです。
格式高そうなお寺に安心していたところ、住職は無口でお話しを一切されない方だったようで、故人のことも聞かれず、戒名もお父様らしさがまったく無いものだったとのこと。
「やり直しがきかないお葬式で、心の底からお父さんに申し訳ない気持ちを抱え続けている」
お寺は立派でなくても良いから、きちんと寄り添ってくださるお坊さんが良いとのご希望でした。おぼうさんどっとこむのお坊さんは格式の高さよりも「人柄」や「アンケートによるお客様の声」を元にお坊さんをご紹介している旨をお伝えしたところ、安心していただいた様子。
また、お話しを伺った上で、お客様がご希望する曹洞宗ではなく、当社からご紹介したいお坊さんは天台宗であることをお伝えしました。
初めは昔から家系で決まっていた宗派で行うものだと思いこんでいたF様でしたが
「お寺の檀家でなければ宗派は関係ないこと」
「宗派によって供養の意味合いに違いはないこと」
をお話ししたところ、当社がおススメするお坊さんを希望していただけました。
「お寺の格式や宗派にこだわるよりも、人柄で選んで良かった」
「〇〇ご住職のお話に家族全員が救われた」
後日のアンケートでそのように書いてくださったF様。
今でも回忌法要や毎年のお盆はそのお坊さんをご指名いただき、相談をしたりお話しを聞くことをいつも楽しみにされています。
2.安心して天国に行けるように
若い女性からのご連絡。亡くなられたのはわずか3歳の男の子でした。病気で長くは生きられないと知りながら、大切な時間を一緒に歩まれたきたのだそうです。
小さなお子様であることやご事情により式を行わなわず、火葬場にお坊さんを呼んで短いお経をお唱えすること(一般的に火葬式といいます)を希望されました。
「天国で幸せに過ごせるようきちんと供養をしてあげたい」
そういった想いも強く、本当に式をしなくても良いのかとも悩まれていました。
年々お葬式の形は変わり、「火葬のみ」とされる方は少なくないこと、形式や式にかける時間によって供養の重要性が変わることはないということをお伝えしました。
また、供養とはたくさん人を呼ぶことでも、お坊さんを呼ぶことでもありません。ご家族が亡き人のことを大切に思い偲ぶことです。
それはいつ、どこにいても出来ることで、お坊さんはその下支えでしかないのです。
火葬式の時だけでなく、いつも想っていてあげてくださいとお話しました。
「後日、家族だけで子供のこと、ゆっくり思い出してあげる時間を作ろうと思います」
そのようにお話しいただき、少し安心していただけた様子でした。
当日は棺にたくさんのぬいぐるみやお手紙を入れてご家族だけで温かみのあるお別れができたそうです。