法事は故人の冥福を祈り、お坊さんにお経をあげてもらい、その後会食などで故人を偲ぶまでのことをいいます。但し、家族のみの数人で行う場合や参列人数によっては会食を割愛することが増え、実際は会食をせずとも「法事」と呼ばれています。
さて、葬儀が終わると49日忌がやってきて、1周忌、3回忌、7回忌と回忌法要が続くことになります。いざ法事を行おうと思っても「いったいどこで行うのが正しいのだろう?」と疑問に思うこともあるかと思います。会場のことを含め、法事を執り行うための流れもおさらいしておきましょう。
法事の流れ
スケジュール調整
準備は早いに越したことはありませんが、2~3カ月前にはお坊さんの予定、参列者の予定を確認しておきましょう。法要日は49日忌であれば命日から49日目、年回忌はそれぞれのタイミングで命日に合わせると良いですが、ちょうどその日に行うのは難しいことも多く、その前後や土日に合わせても問題ありません。土日であればお坊さんも忙しいため、早めに予定をおさえておく必要があります。
会場の決定
会場にはお寺、自宅、お墓、葬儀会館などがあります。どこで行うかは状況と希望次第ですが、「法事はここで行わなければならない」といったものはありませんのでご安心ください。但し、お寺の本堂で法事をしたい場合はお寺の檀家である必要があったり、逆に菩提寺がある場合はお寺で行うことが前提となる場合がほとんどです。状況によっては希望の場所で法要ができないこともありますので、よく確認しておきましょう。
参列人数の決定
家族だけで行うか、または親戚をどこまで呼ぶかなどを決めます。3回忌までは親戚などに声をかけることも多いですが、それ以降はあまり多く人を呼ばずに、近しい家族だけで執り行うことも多いようです。また、法事の案内は一カ月前までに出します。近親者であれば電話で伝えれば問題ないでしょう。
食事の手配
法要後の会食の手配も忘れずに行います。会食をしない場合はその旨を参列者に伝える必要があります。会食でお寺や法要施設を利用する場合は指定業者があることが多いです。利用する会場へ直接確認を取りましょう。お店で食事をする場合では特にどこでも構いませんが、一般的に和食(懐石料理)を食されるイメージかと思います。しかし、これには決まりがありませんので、「故人は中華が好きだったから」「よくみんなで行った回転寿司に行きたい」というように好きなものを選んでいただくのが一番でしょう。
お返しの手配
香典のお返しとして品物を渡すための準備を行います。頂いた金額の半返しが一般的と言われています。1万円程度であれば、3000円~5000円程度の品物となるでしょう。品物は「形に残らないもの」が良いとされ、かつ持ち帰る際に重くないものが良いです。一般的にはお菓子やお茶や紅茶、また貰った方が好きなものを選ぶことができるカタログギフトも最近では人気です。
僧侶へのお布施の準備
法事のお布施の相場は5万円前後と言われています。お寺との付き合いやどこに頼むかによって金額が異なります。お布施は「お気持ち」と言われますが、だいたいの相場や最低額は決まっていることが多いです。ちなみに、おぼうさんどっとこむでは宗派未指定で2万円から、宗派指定で3万3千円からご案内しています。
法要の会場について
一般的によく使われる会場を紹介します。冒頭でもお伝えした通り、「ここで法要を行わなければならない」という場所はありません。地域や風習にもよりますので、参考としてご覧ください。
自宅
仏壇の前や祭壇を組んでその前で供養を行います。移動の手間がなく、用意することも少ないため負担は一番少なく済みます。また、普段手を合わせている場所で落ち着いて供養をすることができるためオススメの場所といえます。但し、部屋が狭くて法要するスペースがない、自宅にお坊さんを招くことに抵抗があるという方も多いかと思います。また、お盆供養については「ご自宅に先祖が帰ってくる日」とされているため、お坊さんにはご自宅に来てもらうのが良いかもしれません。
お墓
お墓の前で供養を行います。お寺の場合は本堂で供養をした後にお墓へ移動する場合がありますが、お墓だけで供養をすることも可能です。故人が納骨されている場所のため、目の前で行いたいという方にオススメです。但し、外で行うため天候に左右されやすく、また立ちっぱなしになるため足腰の悪い方や体調が優れない方がいる場合は注意が必要です。暑さや寒さも体にこたえますので、季節によっても室内で行う判断をすると良いでしょう。
お寺
お寺の本堂で法事を行う場合は、檀家になっているか、檀家でなくてもお寺によっては貸していただけます。法要に必要なものは全て揃っており、厳かな雰囲気を感じながら行いたい方にオススメです。
葬儀会館、法要施設
法要を行う専用の部屋を借りて行います。葬儀社の会館や霊園にお墓がある場合は霊園に法要施設が併設していることもあります。霊園であればお墓も敷地内にありますので、室内で落ち着いて供養を行い、お墓まいりもしたい方にオススメです。お坊さんへ払う読経費用とは別に会場代がかかることが多いので確認しておきましょう。また、場所によっては法要に必要な道具一式が無かったり、レンタルで借りなければならないこともあります。
オンライン(リモート)法要
会場に足を運ぶのではなく、パソコンやスマートフォンを使ってお坊さんとインターネット通信で法要を行うことも可能です。気軽に参列することが出来る反面、通信の不安定さや人によっては気持ちが込めにくいといったマイナス要素もあります。その点を理解していれば、遠方の方でも参列できるため、とても便利に法要をすることが出来ます。また、完全なオンラインでなくても、会場に来れる方は現場で参列し、どうしてもお越しになれない方だけインターネットで繋ぐといった方法も可能です。
法事を行う会場はどこでも大丈夫
法事は故人を偲ぶことで、故人の分まで人生を力強く生きていくという気持ちを新たにする機会ともいえます。供養する人の気持ち一つで、どこで行っていただいても問題ありません。一般的な会場を紹介しましたが、中にはホテルや飲食店の部屋を借りて行う場合もあるようです。但し、お経の声や火を使うことを禁止している場所もあるので、ある程度会場は限られてしまうのも事実です。「法事をどこで行えばいいかよいかわからない」「法事の会場を探している」という場合は一度ご相談ください。
おぼうさんどっとこむの法要室
おぼうさんどっとこむでは、法事や法要の会場をお探しの方に、東京都昭島市にある法要施設の貸し出しをしています。お坊さんの手配を当社でお申込みいただいた方のみが利用できるものとなっていますのでご注意ください。以下より詳細をご確認いただけます。